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2008年8月21日 (木)

ワクチンと散歩の関係(初動物病院)

「はな」の初めての散歩は生後80日頃である。
とても早い。まじめに犬を飼ったことのある人が聞いたら、「そんなに早くて大丈夫なの」と心配すると思う。
マニュアル本などでは散歩は3回目のワクチンが終わって獣医さんと相談してとなっている。ものによってはワクチンの効き目が出るのに2-3週間かかるから、それからじゃないと駄目ともいう。けれども「はな」は2回目のワクチン終了の翌日に散歩デビューをさせた。もちろん理由はある。

「6月の終わりにワクチン接種をしているので、7月20日頃(生後75日くらい)で2回目の接種をしてくれ」とペットショップに言われていた。その後のもう1回で計3回の接種だ。
ということで、「はな」も初めての動物病院を経験することになった。我が家に来て2週間程が経っていた。環境にも慣れて、一応の生活リズムもなんとなく出来始めていたが、まだ生後2ヵ月半だ。「まて」だの「だめ」だの言っても全然わからない。トイレも相変わらず。
つまり「はな」は本能のあるがままに生きているだけで、「しつけ」などとは全く関係ない世界を楽しんでいた。
そういう仔犬を病院に連れて行くとなれば、ひと悶着あるだろうなと思っていた。ましてや注射である。ぎゃおんぎゃおんと騒ぐに違いない。「ちゃんと抑えてっ!」などと先生に怒られたりするのだろうか。でも、そうやって犬が暴れ始めたときに、プロ(獣医)がどうコントロールするかを見るのも勉強になるなと思ったりもしていた。
奥(女房)の知人に紹介してもらった病院は、一駅となりの場所にある。車で約10分の移動。なにもわかっていないことをいいことに「はなぁ~、お注射だよ~ん。」とからかいながら、キャリーに「はな」を放り込む。キャリーにおやつを投げ入れれば、何の疑いもなく飛び込んでくれるので簡単この上ない。食べ終わった後に自らの状況に気づき「おや?」という顔をしている。
ふふふ、犬畜生の浅ましさよ。
愛車ジェッタの後部座席にキャリーを乗せて、両脇を娘と息子が固める。「はな」は特に暴れることもなくおとなしくしていた。が、車を出してしばらくすると、カリカリゴソゴソと騒ぎ始めた。
「なんか、暴れてるよ」と子供たちが不安がるが、多少の興奮は当然だとかまわなかったとたん、「ウンコしてる~っ!」
こんなこともあろうかとティッシュやトイレシーツやらたくさん持ってきていたので、あわてて車を止めて片づけをする。その脇で「はな」はおしっこをしていた。

なんだかんだいって、犬畜生にいい様に振り回されているのはこのわが身だった・・・。
車内に若干の有機的香りを漂わせつつ、病院に到着。病院のソファの上では洗濯網のようなもので身体の自由を奪われている猫が一匹、会計をしているご主人を待っていた。完全にふてくされている。そりゃそうだ。網にかかったシャケみてぇだもん。
キャリーの中の「はな」は騒がずに静かだった。初めての場所でビビッているのかと思ったが、キャリーの中の目は爛々と輝いていて早く出してよ的な雰囲気である。緊張は全然していないようだ。
診察室に入って診察台の上に乗せると、フンフンと匂いを嗅ぎまわる。(問題は注射のときだな)と思っていると女性の助手の方が体温を計るという。「お尻の穴で計りますので、動かないようにちょっとだけ前を押さえて下さい」と言われた。
(これでちょいと暴れるかな)と思いながら、立った状態の「はな」の肩あたりを緩く押さえる。
体温計がお尻に差し込まれた瞬間、「おや?」という感じで「はな」が私の顔を見た。そのままじーっと私の顔を見続けるので、仕方なく終わるまでお互い見つめ合っていた。お尻になんかしているのは俺じゃないよぉ。
そのまま騒ぐことなく検温は終わり、先生の触診にもおとなしく従っている。普段の好き勝手やっている姿からは信じられないほどに優等生なのだ。
検便の結果も良好、寄生虫はいなかった。過去の経緯もあったので一安心。体重は2.5kg。
いよいよ、ワクチン注射の段取りになる。針も2センチほどあって、ちゃんとした注射だ(←当たり前だ)。助手の人に抱っこをされた状態で、首の後ろと背中の間くらいに注射器が押し当てられた。
・・・・・・。
見事なまでの無反応。
「はい」の声で終了。「はな」は何もなかったの如く、先生や助手の人にじゃれついている(私ではなく)。驚くほどあっけなかった。

その後に先生と散歩について話をした。3回目まで散歩・シャンプーの類は駄目とどの本にも書いてあるので、当然まだダメかと思っていたが、意外にも先生からは、どんどん連れて行ってやってほしいとの一言。
先生は病気の感染リスクより犬の「社会化」を優先すべきだと考えている人らしい。
「社会化」とは、は生後2-3ヶ月頃の幼年期に外部からの刺激・経験を与えることが、その後の犬の社会性の獲得に絶対必要という考え方である。外部の刺激というのはたとえば、車などの音や人間や他の犬とのコミュニケーションのことで、逆にこれらの経験が不足したまま成長をすると怖いことになる。接したことのない音や人間に対して恐怖心をもつようになり、昂じて怖いもの(人間)に対する攻撃をするようになって問題犬へと育ってしまう。
よく犬・人間に関わらず誰にでも吠え掛かる犬を見かけるが、あれが社会性の欠如した問題犬だという。番犬にするのであれば、社会性はあまり考えなくても良いらしい。
先生はワクチンの絶対的効果を得るためには3回目の接種を待つべきだが、生後2ヶ月半という時期を考えると、この先1ヶ月室内に閉じ込めてしまうことによって「社会化」の機会が失われるのが問題だと言った。つまり「社会化」は犬が成長してしまうと獲得がしにくい、生後3-4ヶ月という時期を逃すべきではないということだ。
一方で室内と室外で病気の感染リスクがそれほど極端に変わるというわけでもない。結果、散歩はさせてあげたほうがよい。しかし犬が集まる場所等には行かないようにとのことだった。

その後の話だが、本来ワクチン注射は1回でよいのだとトレーナーさんから聞いた。
ワクチン注射は仔犬が生まれたときに母犬から引き継いでいる抗体がなくなるために行う。先の通り、一般的に3回の接種が必要と言われる。
だが仔犬を生まれたときからずっと飼い続けるような場合、ワクチンを1回で済ませる場合があるらしい。なぜならば、初乳・離乳のタイミングが明確にわかっているから、抗体がなくなる時期もだいたい判断できる。その時期に幅があるので念のため2回やるケースがあるものの、感染の可能性の低い生育環境を整えているところではそんなに過敏に構える必要もないということらしい。
では、なぜ世の中で3回接種論が一般的になっているか。
ワクチンというのは抗体が体内に多く残っている場合には無効化してしまうものらしい。
ペットショップの場合、犬を市場から仕入れるまでの飼育環境が不明なうえに、もともとショップ自体が雑多な犬でごった返している場所で非常に病気の感染リスクが高い。
だから、仕入れて店に入荷する際に、まず一本キメとく。
けれど、きちんと初乳を与えられている仔犬には抗体があるわけだから、その一本が無駄打ちになっている可能性は高い。抗体が切れる時期もわからん。だとすると、3-4週間後に念のためもう一本打っておいた方がよい。それでも母犬からの抗体が100日以上持つこともあるから、さらに確実にするために生後4ヶ月くらいでとどめの一本をやっておく。つまり、結局三本のうち二本は無駄打ちされているようなもんらしい。

そんなことがあって、「はな」は比較的早い散歩デビューを迎えたのである。Ogawa


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